大嶋仁(おおしまひとし)
Hitoshi OSHIMA
1948年生まれ。福岡大学名誉教授。からつ塾運営委員。東京大学で倫理学、同大学院で比較文学比較文化を修め、静岡大学、カトリック大学・ブエノス=アイレス大学(ペルー)、パリ国立東洋言語文化研究所を経て、95年から2015年まで福岡大学にて比較文学を講じた。最近の関心は科学と文学の関係、および日本文化論。著書に『科学と詩の架橋』(石風社)、『生きた言語とは何か』(弦書房)、『日本文化は絶滅するのか』(新潮新書)、『森を見よ、そして木を』(弦書房)などがある。
大嶋仁 の記事一覧
2025年10月6日 17:10
これまでシステム論の重要性を強調し、エンジニア的知性をもっと活用しようと訴えてきたが、今日の日本人が気にかけなくてはならない問題がもう1つある。戦争後遺症による心的機能不全だ。
2025年10月5日 06:00
プーチンのロシアがウクライナに侵攻したのは3年以上前のことだ。今まだ終わらぬこの戦争について思ったことがある。プーチンは事前にAIと相談しなかったのかと。
2025年10月3日 16:20
徳川家康はシステム・デザインの達人だった。「士農工商」という階級制度をつくったため、「封建社会」の元凶とされもするが、彼のつくったこの制度によって、それまでバラバラだったいくつもの集団が1つの社会になったのだ。
2025年10月2日 16:30
私の住む市には交通が麻痺する交差点がいくつもある。タクシーの運転手に言わせれば、「地獄」だそうだ。原因は交通事情に信号機能が対応していないことにある。つまり、機能不全だ。
2025年10月1日 14:00
町の図書館に受験生たちが自習できる部屋がある。なかに入っても、誰一人顔を上げない。何を勉強しているのだろう。邪魔にならない程度にのぞき込む。
2025年8月28日 06:00
日本の移民に関する情報をAIに求めると、模範解答がかえってくる。労働人口が不足しているので移民は必要だが、政府は「移民」という言葉を嫌い、「でかせぎ労働者」と見なしたがっていると。
2025年8月27日 15:30
50年ものあいだ日本文化に執心してきた。執心は仏教でいう「執着」であり、よいことではない。仮にも日本文化が崩壊しているなら、いま目前にあるのはその形骸にすぎないだろう。
2025年8月26日 12:30
長いあいだ私は文化について考えてきた。人類の文化を念頭に置き、日本文化はどういう文化なのだろうと考えてきたのである。