2024年04月27日( 土 )

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今後不足しそうな食品原料は?

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 新型コロナウイルス感染症の拡大により、マスク不足でドラッグストアなどに行列ができ、パチンコの景品になるなど異常な状況となっている。

 最近では根拠のない憶測が流れたことによって、トイレットペーパー不足が起こるなど、混乱が広がっている。このほか、各オフィスや施設に置かれている除菌・消毒液も不足。ある製造メーカーに聞いたところ「原液に含まれる業務用アルコールや次亜塩素酸が不足して価格が高騰しているほか、充填する容器の製造も追いついていない」と話す。

 こうしたなか中国に依存している食品原料にも影響が及んでいる。中国に依存している食品や添加物は、野菜類をはじめ、キクラゲ、メンマ、ローヤルゼリーなど数多くある。製造メーカーはとくに今後不足しそうな原材料について、「ビタミンC原料が不足することを懸念している」と話す。

 中国はビタミンC製造・生産において、世界で9割のシェアを占めており、「製造工場や物流がほぼ止まっているため、価格が高騰する可能性がある」という。

 かつてビタミンCが高騰したのは北京五輪が行われた2008年のこと。大気汚染の問題が深刻化し、環境基準の適用が厳格化。開催前に北京周辺地域の製造工場が休止や閉鎖・移転を進め、それを知った欧州の食品原料商社の買い占めなどから価格が倍以上に高騰した。

 ビタミンCは主に食品添加物して使われていることはもちろん、食品の酸化防止に使われるなど、利用頻度が高く、供給がタイトになれば商品製造に響く。北京五輪時も開催終了後しばらく高値が続いただけに、供給が逼迫すれば影響は大きい。

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