2024年04月28日( 日 )

イタリア元気レポート(1)~出だしからトラブル、ドーハは遠かった

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鳥が飛行運航をストップ、とばっちりを受ける

 平成29年度福岡商工会議所経済訪問団は、イタリアのミラノ・ナポリ・ローマを8日間で回るスケジュールであった。参加者30名は7月2日福岡空港午前10:00発のフィンランド航空AY076でヘルシンキに飛び、AY795に乗り換えてミラノに現地時間午後6:05に到着する予定になっていた。延べ時間15時間5分という最速時間で行けるのである。ヘルシンキはヨーロッパ乗り換えには利便性の強みがあるのだ。

 ちなみに帰りはローマ発11:20(AY782)でヘルシンキへ、同地を午後4:30発(AY075)で福岡には午前8:00着になる。ローマからの所要時間は13時間40分である。イタリアから福岡空港まで、こんなに短時間で戻れる便はない。ローマで同乗した他の日本人客たちの大半は同様にヘルシンキ経由で福岡に降りた。この場を借りてアピールしておこう。ヨーロッパに向かう方々は是非、フィンランド航空を利用されたし。乗り継ぎは至極便利である。

 さて集合時間8時に空港に到着した。参加者30名の方々はすでに集まっていた。ところが旅行会社添乗員たちの顔色が優れない。さらにその場にはフィンランド航空福岡支店長まで居並んでいた。すぐさま「何かあるな?」と察知した。真相は、中国・西安を飛び立とうした飛行機が、鳥をエンジンに巻き込んでエンジンストップ状態になったことである。この便がヘルシンキ経由で福岡へ飛んでくることになっていたのだ。要は代替えの飛行機機材を確保できなかった、というのだ。

 結局、代替できたのはカタール航空である。午後3:10福岡発(ANA258)、午後4: 55羽田着、羽田から成田へ向かい、午後9:25(カタール航空807)成田発でドーハ着午前3:05(現地時間)。トランジットで4時間20分待って、ドーハ発午前7:25(カタール航空127)でミラノ着が午前12:55になる。福岡空港発からミラノ着までの所要時間は22時間30分。遡って集合時間朝8時から換算すると、29時間40分になる。ミラノに着いた時には確かに疲れた。ミラノでのホテル1泊がキャンセルされたから、5泊8日という変則視察旅行になったのである。

ドーハ空港VIPルームで癒される

 昔から南回りは遠いと言われてきた。ドーハまで成田から11時間40分かかるのである。上記したようにローマから福岡まで最速13時間40分で帰ったことは報告済みだ。北極北回りが近いのである。そしてドーハからミラノまで6時間30分かかるのだ。ドーハからの航路は、紅海をさかのぼりクウェート上空からイラク、トルコを横切って黒海を横断する。旧ユーゴスラビア各国を横断してマケドニア海に至り、ベネツィアを超えてミラノ国際空港へ到着するまでの空路は、本当に長かった。

 さて、ハプニングを含めて1回目は嫌になるほど飛行時間のことを触れた。ここからが佳境である。4時間20分のドーハ空港での待合時間のことを紹介する。ドーハ空港通過は3回目の経験である。まずは空港の広大さには圧倒される。空間に押し潰される感じである。中国でさえこれだけ贅沢な空間を備えた空港はない。オイルマネーを背景に砂漠のド真ん中に打ち立てたエアポート城で、権勢を世界に見せつけているのであろう。

 ここからが1回目最終レポートである。休憩するためのVIPルームは福岡空港国際線ターミナル1階の敷地に相当する広さなのだ。相当大勢の人達が次便に向けて待機しているのだが、あまりの広さにポッツンポッツンとまばらにいるようにしか見えない。カウンターバーも7ないし8カ所設置してある。食事設営場所も別個に同じ数備えられてあるのだ。これだけでも驚き。さて4時間の間に筆者は何をしたのだろうか!なんと卑しくも赤ワイン2杯、スコッチウイスキーをダブルで4杯いただいたのだ。もちろんオールただ。いやはや、かの国の懐深さにはただ感服するのみである。

(つづく)

 
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